Works - Battle Field 2


3rd Album : Battle Field 2

01:バトル1 -High tempo mix-(FINAL FANTASY Ⅲ)
02:最後の死闘(FINAL FANTASY Ⅲ)
03:最後の闘い(FINAL FANTASY Ⅳ)
04:戦闘 -Battle Theme-(FINAL FANTASY Ⅵ)
05:更に闘う者達(FINAL FANTASY Ⅶ)
06:Force Your Way(FINAL FANTASY Ⅷ)
07:The Man with the Machine Gun(FINAL FANTASY Ⅷ)
08:The Extreme(FINAL FANTASY Ⅸ)
09:バトル1(FINAL FANTASY Ⅸ)
10:ノーマルバトル(FINAL FANTASY Ⅹ)
11:KNOCK YOU DOWN!(LIVE A LIVE)
12:Irwin on Reflection(聖剣伝説 Legend of Mana)
13:戦い2(UNRELEASED)(CHRONO TRIGGER)
14:世界変革の時(CHRONO TRIGGER)


Original Composed

植松伸夫(tracks: 1~10)
下村陽子(tracks: 11~12)
光田康典(tracks: 13~14)


Credit Titles

Disk title idea: ししあ
CD Jacket design: タカヒデ
Design & Edit: ししあ

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  • 作品紹介

1stアルバム「Battle Field」の製作が楽しかったこと、やり残した曲があるということで、3枚目は続編という形です。
これもまた基本的にバンドアレンジということで、ゲームでは聴けない生の味を出しています。
ハードなものが好みの方は是非聴いてやってください。
あと、前作同様爆音で鳴らすと味が濃くなりますw
もちろん、他の方のご迷惑にならない程度でwww


  • 作品試聴

Battle Field 2 デモ (3'45/3.44MB)
(クロスフェード/MP3/Stereo 128kbps)



  • ライナーノーツ

ライナーノーツ第3段です。
本来ならば(略

…まぁ、そんな戯言はさて置き、いつも通り1曲目からいろいろ語りたいと思います。

01:バトル1 / FINAL FANTASY Ⅲ

今となっては懐かしい曲(今まで製作した曲もそうですが(汗))
小学生ながらによく鼻歌で歌っていた記憶がありますね。
また、「FFの戦闘テーマ」であるイントロがクッキリ出ている曲なので、アルバムの1曲目を飾るのに相応しいのではないかと考えております(笑

この曲は、ノリを出すのに苦労して、苦肉の策としてバイテンにしました(苦笑
最初はテンポを上げて収録するつもりだったのですが、イザやってみたら何が何やら(汗
一部のパートが16分刻みなので、これ以上テンポを上げるのは自殺行為に近かったのです(笑
かといって、そのままのテンポをキープしたままでは本末転倒なワケで。
ただ、バイテンがどれほど効果的だったか…はちょっと微妙なところですね(ぉ

あと、この曲では一部ギターやドラムで遊びを入れてみたので、個人的には楽しかったです。
クッキリと前面に遊びを出したわけではないので、あまり目立ちはしませんが…。
実際、人によっては気持ち悪く感じる可能性もあるので(汗

また、友人には「引っ張ってるなぁ」と言われました。
そう、原曲はもっとガッシリキッチリしている音のキレなんですが、私自身のウデと好みからかなり音を引っ張っています。
これはあえて狙ってやってみました。
ダルダル感が出てしまったのは失敗でしたが、音を引っ張ったり切ったり、両方を組み合わせたり…といろいろ試しているつもりなのです(汗
前面には出ていませんが、水面下でいろいろ試してみた曲…といったところですね。

02:最後の死闘 / FINAL FANTASY Ⅲ

これも、前曲バトル1と同じくPSG音源の曲で…アレンジに苦労したというか何というか(苦笑
そもそも個人的には音数が少ないと思うわけで、自分が「こういうの欲しいよなぁ」と思うように付け足してみました。
…まぁ、これは他の曲にも言えることかもしれませんが…。

で、この曲の唯一の名残は、イントロ→本編のところに入っているハーモニクス。
もっとこう、「バグっちゃいました」感を出すつもりだったのです(何
一種のサイコ的観念なのでしょうか…こう、狂気や電波(ぉ)にも似た「オカシイ」感じを一瞬出して、その後現実に戻る…という雰囲気を出す感じです。
そして、新規に付け足したストリングスで一気に気持ちを高ぶらせて、「恐怖」や「最後」を表現する…。

…いやはや、まだまだ修行不足です(汗
こんなんじゃ、ただの独りよがりな妄想でしかありませんね(汗

03:最後の闘い / FINAL FANTASY Ⅳ

前曲「最後の死闘」が「恐怖」のモチーフなら、この曲は「勇猛」のイメージでしょうか。
屈強、切羽詰った場面や状況に立ち向かう、という感じを受けたので、それを前面に出すよう頑張りました。

その素材としては、ライトサイドのギターが大きいかなぁ、と。
ライトサイドで「迷い」や「困惑」、それでもなお立ち向かう…といった物語性を表現してみました。
あまり目立ちはしないのですが、「周りの音の上にライトサイドのギターが乗っている」と考えて聞くと、また一つの世界が開けるんじゃないかなぁ…と個人的には考えています。

また、ドラムもイントロから入れてみたり、2クール目で若干変更を施して、より一層物語性を高められるようにしてみました。
普通に聞いてる分には何も感じない、平坦な曲に聞こえるかもしれませんが、曲の端々にいろいろ必要な分を詰め込めた曲だなぁ、と思っています。

04:戦闘 -Battle Theme- / FINAL FANTASY Ⅵ

この曲は、1クールの最後とそれ以外で思いっきり雰囲気が変わるので、最後は神妙に、それ以外はどこかバカにした感じで製作してみました。
その最たるパートは当然メインメロディーです。
ふんだんにピッキングハーモニクスを使う様は、正に「無駄」としか言い様がなく(笑)、奏法をダラけさせた点にも「バカ」っぽい雰囲気を出してみました。
…といっても、曲をバカにしてるわけじゃないですよ?(汗

また、この曲も例によって場面ごとにサイドのバッキングギターやドラムに若干の変更を加えているのですが、それほど目立ちもせず、「あぁ、そう言われてみれば」的な感が出せてるんじゃないかなぁと思います。
言ってしまえば、「目立たないところで何頑張ってんの?」という、これまたバカにした感を出すつもりだったのです(笑
…私の表現の方法は屈折してるんでしょうかねぇ(汗

05:更に闘う者達 / FINAL FANTASY Ⅶ

この曲は、紹介の欄にも書きましたが、ゲーム音楽好きでギター弾いてる人なら一度はやってみたいと思う曲でしょう。
当然イントロのサイドのバッキングなのですが…私のウデでは、このテンポでギリギリです(汗
挑戦してる感がたっぷり出てますね(汗
でも、何とか頑張りました!(笑

また、以前からやってみたいとは思っていたのですが、イントロのギターは良いとして、後半はほとんどバンド(というかギター?)でアレンジするような要素があまり見つからなかったため、保留となっていたのです。
で、今回の収録にあたり、やはり原曲重視を謳うならば、この曲に関してはほとんど打ち込みでやるしかないな…と。
結果的にこのような形になりましたが、やはり若干面白味に欠けてしまったかなぁ…とも。
また、この曲に関してはベースも打ち込みです。
ぶっちゃけ、あのテンポであのラインを弾くには、私のウデがついてきません(汗
この曲のベースラインには屈しました。
弾けたらさぞ楽しかっただろうなぁ…。

06:Force Your Way / FINAL FANTASY Ⅷ

この曲はストレートにカッコ良いので、アレンジもストレートに攻めてみました。
別段変わった事はせず、ただひたすらカッコ良いと思えるように。

…ただ、一つ挙げるとすれば…クール中盤のサイドのバッキングにアームを使わず、グリッサンドを使ったことでしょうか。
曲のような自然なピッチベンドを表現するには、やはりアーミングの方が良かったのでしょうが、ぶっちゃけ、私のウデでは綺麗なアーミングが出来ないので(汗
でも、グリッサンドを使ったことから、別のノイズ的な音も出せ、それによる混沌さを表現できました。
怪我の功名というヤツでしょうか?(笑

07:The Man with the Machine Gun / FINAL FANTASY Ⅷ

この曲はライトサイドのギターでもっとカッティングをハッキリさせたかったのですが…。
ちょっとディストーション量が多すぎましたね(汗
でも、ピックスクラッチが様になってる(と思っている)ので、結構お気に入りです(笑

また、曲自体の凹凸が若干乏しいので、アレンジに困りましたが、やはり最終的には俺らしさが前面に出たアレンジになったんじゃないかな、と思います。

この曲に限った話ではないのですが、今回のアルバムはギターのディストーションにコーラスやフランジャー、トレモロ等を加えてることが結構あります。
この曲は特にコーラスを含めてあるので、それによって透明感というのか…イメージ的にクリスタルの結晶の感じを出しています。
「何故クリスタル?」というと、…俺の頭の中の曲のイメージとしか言いようが無いのですが(笑
アルバム中唯一のバスドラ4分打ちや、ロールの部分の雰囲気が、どこか洗練された綺麗なイメージを髣髴させるのです。
…いかがでしょう?(汗

08:The Extreme / FINAL FANTASY Ⅷ

これの聞き所の一つは、まずイントロのノイズですね。
ヘッドホンだと若干わかりにくいのですが、スピーカーで聞くと何となくわかると思います。
ちょっとしたテクを使って、音を3次元的に聞こえるようにしたのです。
リバーブ使用の擬似音像を作る手段とは違って、2chで立体感を出しているため、人によっては気持ち悪く感じるかもしれませんが…。
その中に平面的な音を付け加えることによって、いつもとは違った雰囲気を味わえるのではないかな、と思っています。
で、その妙な立体感が瞬時に平面的な音に様変わり、一気にバンドスタイルで猛進する…という変化具合も個人的には面白いと思っています。
あと、その後はいつもの俺…という感じですね。

今回も出ました、早弾き(笑
企業秘密な外道法w(ry

また、これも今回のアルバムには多いのですが、サイドのギターが、一つは曲を通してのバッキングなのに対し、もう片方は裏メロ的なリード…というパターンの曲の一つです。
要所要所での雰囲気作りのため…という感じでしょうか。
この曲は変化に激しいので、最後まで飽きることなく楽しめるんじゃないかなぁ、と思います。

09:バトル1 / FINAL FANTASY Ⅸ

この曲は珍しくベースを歪ませてみました。
ギターが歪んでいるのにベースまで…という感じで、今まではほぼ使っていなかったのですが、この曲に関しては別です。
テンポがあまり速くない分、ベースの歪によるゴリゴリ、ボリボリ感が必要不可欠なのです!(何
サイドギターの音もソレに合わせて、綺麗なディストーションというより、泥臭くて汚い感じにしてみました。

また、2クール目からはところどころでバイテンにしてみました(笑
1曲目のFF3のバトル1と同じような理由…というのもありますが、イザやってみたら、何か面白いことになってしまったので、これはこれでありかな、と。
兎にも角にも、バトルというからには激しくしたい一心なのです(ぉ

あと、個人的にはイントロのライトサイドのギターのアレンジが好きです。
ハーモニクスからピックスクラッチ、白玉+消え入りそうなアルペジオ、やわらかいバッキング。
何かいろいろふんだんに取り入れてみたので(笑

10:ノーマルバトル / FINAL FANTASY Ⅹ

PS2になって音が良くなってしまった分、所有機材のショボさが祟っていますね(汗
原曲の繊細さが頭に残っている方には、かなり雰囲気ぶち壊しかもしれません。
まぁ、その辺は目を瞑ってもらって(笑

この曲のライトサイドのギターは完璧オリジナルの裏メロです。
曲の雰囲気作りにかなり貢献しているのではないかなぁ…と個人的には思っているのですが、いかがでしょう?

また、どうにもバッキングがスカスカで、MIXではベースを目立たせてみました。
それによって重さも出るし、この曲に関してはベースのメロディ性も結構重要な役割を果たしているのではないかな、と思ったので。

それにしても、これくらいのテンポの曲はギターやベースが弾きやすくて良いです。
俺が得意で、一番体に馴染むのはこれくらいなのでしょう。
馴染む、馴染むぞぉおぉ!(゚Д゚)

11:KNOCK YOU DOWN!! / LIVE A LIVE

アレンジに当たって、まず某友人に「ししあってあまりチョーキングしないよね」と言われたのが何となく悔しくて(笑)、無理やりイントロに入れてみたことを挙げてみます(何
…えぇ、ぶっちゃけチョーキングって感じじゃありませんね(汗
この曲は正統派(?)ロックみたいな感じでカチカチ行った方がカッコ良いと思う分、イントロだけはちょっとダラけさせて、本編とのギャップを作ってみようかな、と。
苦手だからなのか、それともただ単に好んで使わないだけなのか、ともかくチョーキングで伸ばす曲は珍しいので、それが少しでも良い方向に働いてくれていれば、と思う次第であります。

で、この曲も実はベースが打ち込みなのです。
ぶっちゃけると、何で打ち込みのベースを採用したかは覚えてません(ぉ
いつの間にか録音されてて、そのままMIXに突入していたので(笑
それにしても、当然の如く打ち込みはミスの欠片もなくて、フツーに聞けますね(苦笑
人の味がなく、生の雰囲気がないのは不本意ですが、ヘタレなベースを入れるくらいならこっちの方が良いのでしょうか?(汗

12:Irwin on Reflection / 聖剣伝説 Legend of Mana

この曲は基本的にずっと三連譜なんですが、アレンジ上シャッフル気味(?)にしてあります。
気味っていうのは、ちゃんとしたシャッフルに出来なかったという意味で(汗
原曲聞いた時に、まず「メロディーはゆったりで、刻みだけ三連譜で細かく」というのに対して「全編/全パート三連譜で通すとつまらんなぁ」と思って。
ついでに、三連譜の特徴であるハネの効果や意味がどうにも弱い気がしたのです。
かといって、全編普通のビート刻みにすると曲の雰囲気がガラリと変わってしまう。
…というわけで中間のシャッフルを取り入れた次第であります。
まぁ、結局のところやってみたらシャッフルっぽくならなかったんですが(汗
難しいです…。

また、シーンの変化が乏しく、もっと原曲から変化を付けた方が良かったか?とも思いました。
アルバム中、一番面白味がない恐れが(汗
やはり原曲が原曲なだけに(?)、もっといろいろと詰め込んだ方が良かったですね…。
いろいろと反省する部分が多いです。

13:戦い2(UNRELEASED) / Chrono Trigger

これも曲調的にストレートな感じでアレンジしてみました。
特筆することは無いのですが…後半のサイドギターは、原曲を聴きこんだ人には「あれ?」と思うかもしれません。
メインで鳴ってる音とは意図的に変えてあって…ハモリというわけではないのですが(汗
俺が原曲を聞いてて、メインで鳴ってる音に「こういう音もほしくないか?」と思って付け加えたのです。
ただ、サイド両方でやっちゃってて、メインの音と混ざってる感じになりませんでしたが(汗

あと、ベースは元々思いっきりランニングで、覚えるのが大変でした(苦笑
でも、このテのランニングは手が覚えればノリで一気にいけてしまうので、演奏してて楽しいですね。

14:世界変革の時 / Chrono Trigger

まずはイントロで音質を落としてラヂオ風味な雰囲気を出しました。
それと本編とのギャップを出したかったのですが…いかがでしょう?
個人的にはモノラル→ステレオも含めて良い感じにできたと思うのですが…。
このイントロのノイズやパルスは意図的にのせました。
マイクプリアンプを所有しているのですが、いつかこんな形でチューブエミュレーターを使ってみたかったのですよ(笑
また、本編の入り方…カウント二つにドラムのオカズ、それに乗るベースのグリスが自分で作っておいてツボです(笑

で、この曲は、全編通してスネアのロールとパーカッションが入っているのですが、それでは各シーンの雰囲気を出せない、と思って普通のロックドラムに変えました。
ただ、一部でロールとパーカッションを入れています。
原曲と比べると雰囲気は大きく変わってしまったかもしれませんが…いかがでしょう?

この曲の名残はシーン5(といってもどこかわからないかもですが…(汗))のドラムをツーバスにしておけばなぁ…という点ですね。
ライドの硬い音とツーバスって組み合わせがかなり好きなのです。
何とか雰囲気だけでも…と思って、ベースとライトサイドのギターで16分を刻んでいますが…やはり足りない。
とりあえず、その点さえ抜けばまぁ気持ち良くアレンジ出来た方なのではないかなぁ、と思います。

- 総評 -

前作の続編ということでしたが、先入観ナシで個人的に気に入った曲は既に残りが少なかったので、選曲に苦労しました(苦笑
でも、終わって聞いてみれば、良い感じに自分が好きな曲をセレクトできたのではないかなと思います。

アルバム構成ですが、前作までも一応「ゲームのシリーズ順/サントラCDのトラック順/コンポーザーはそろえる」を実践しているため、今回もそれに則りました。
それで、自分が選べるのは1曲目とラストの曲。
アルバム開始にFFバトルの定番イントロを持ってきて、アルバム終了に壮大な、「ラストォ!」的な曲を持ってこれて良かったです(笑
やはりアルバムとして出す以上、最初と最後にもこだわりたいですからね。

で、今回もMIXがヘタレすぎて、最終音圧が前々稼げていない上に、ところどころで圧縮かかってるのがバレバレです(汗
EQ補正もヘタレすぎてて…反省するところばかりです。
でも、ギターのディストーションは少なくともチープな感じから脱出したのではないかなぁ?(汗
ベースも、アンプシミュレーターを使って更にそれっぽくなったのではないかなぁ?と思っているのですが、いかがでしょう(汗

兎にも角にも、一応コレでスクウェア系アレンジCDの製作は終わり…ということで(同時に「Chrono Distortion」の製作もしてしまいましたが(汗))、それなりに力を入れたのですが…出来上がってみればやはり反省点ばかり。
良いところも含め、次に活かしたいと思います。
また、手に取って聞いてくださった皆さんのお気に召したら幸いです。